第5話 孤高の戦士、赤き獅子の誇り

〜 帰ってきたウルトラマンレオ 〜

 ビル街を蹂躙する円盤獣ギガファング。
 その背後には、黒いマントを翻す異形の男の姿があった。

「名乗っておこう。我が名はダルゴス将軍——暗黒艦隊地球制圧部隊の指揮官だ」

 ウルトラマンレオの前に現れた黒き影、その正体がついに明らかになる。

「地球は、もう抵抗できまい。我らがこの星を統治する」

 ダルゴスの言葉と同時に、ギガファングがレオへ襲いかかる。
 その圧倒的なパワーとスピードに、レオは苦戦を強いられる。



「……くそっ、俺一人では……」

 レオの心が、一瞬揺らぐ。
 人間体・鳳 聖華としての戸惑いと、ウルトラマンとしての誇りがせめぎ合う。

 だが、その時——

『こちら宇宙警備隊本部。レオ、聞こえるか』

 通信が脳内に響く。
 聞き覚えのある、懐かしい声。

『我々ウルトラ兄弟も、状況を把握した。地球は……お前だけの星じゃない』

「……!」

 兄弟たちの言葉が、レオの胸に火を灯す。

「そうだ。だが、まずは俺が立ち上がらなきゃ、始まらない」

 再び、拳を握り締めるレオ。
 赤き獅子は、誇り高く立ち上がる。
 どんなに苦しくとも、地球を護るその覚悟は、揺るがない。

「来い、ダルゴス。地球は、簡単には渡さない!」

 闘志を燃やし、孤独な戦士は再び立ち向かうのだった。