ビル街を蹂躙する円盤獣ギガファング。
その背後には、黒いマントを翻す異形の男の姿があった。
「名乗っておこう。我が名はダルゴス将軍——暗黒艦隊地球制圧部隊の指揮官だ」
ウルトラマンレオの前に現れた黒き影、その正体がついに明らかになる。
「地球は、もう抵抗できまい。我らがこの星を統治する」
ダルゴスの言葉と同時に、ギガファングがレオへ襲いかかる。
その圧倒的なパワーとスピードに、レオは苦戦を強いられる。
◆
「……くそっ、俺一人では……」
レオの心が、一瞬揺らぐ。
人間体・鳳 聖華としての戸惑いと、ウルトラマンとしての誇りがせめぎ合う。
だが、その時——
『こちら宇宙警備隊本部。レオ、聞こえるか』
通信が脳内に響く。
聞き覚えのある、懐かしい声。
『我々ウルトラ兄弟も、状況を把握した。地球は……お前だけの星じゃない』
「……!」
兄弟たちの言葉が、レオの胸に火を灯す。
「そうだ。だが、まずは俺が立ち上がらなきゃ、始まらない」
再び、拳を握り締めるレオ。
赤き獅子は、誇り高く立ち上がる。
どんなに苦しくとも、地球を護るその覚悟は、揺るがない。
「来い、ダルゴス。地球は、簡単には渡さない!」
闘志を燃やし、孤独な戦士は再び立ち向かうのだった。