朝の光が差し込むアパートの一室。
そこに立つのは、地球人女性・鳳 聖華としてのレオの姿だった。
鏡に映る自分の姿に、微かに違和感を覚える。
この肉体は地球に溶け込むための仮初めの器。
だが、内なる魂はウルトラマンレオ——赤き獅子の戦士。
「普通の生活なんて、俺には……いや、私には似合わないか」
スーパーの袋を提げ、通勤ラッシュの人々に紛れる聖華。
だが、心の奥底には常に「戦い」が渦巻いていた。
◆
その日の夕方——異変は突然訪れた。
巨大な怪獣、円盤獣ゴルザークが市街地に出現。
鋭い爪と重厚な装甲を持つその姿は、人々に新たな恐怖をもたらす。
「またか……!」
聖華は物陰に身を隠し、変身する。
赤き閃光が夜空を切り裂き、再びウルトラマンレオが地球に降り立つ。
「行くぞ、ゴルザーク!」
◆
だが、その戦いを静かに見下ろす黒い影があった。
ダルゴス将軍、その冷たい瞳がレオを見据える。
「人間社会に紛れて生きるか……ふふ、既に正体は把握済みだ。鳳 聖華、お前の"素顔"など、とうに暴いている」
暗黒艦隊の策謀は、着実に進行していた。