市街地に響く衝撃音と咆哮。
円盤獣ゴルザークは、その重装甲と鋭い爪でレオを追い詰める。
「ぐっ……負けるわけには……!」
セブンから授かった教え、仲間たちとの誓い。
全てを胸に刻み、レオは再び立ち上がる。
レオキックが唸り、ゴルザークの装甲を貫く。
続けざまに放たれたレオナックルが決定打となり、ついに怪獣は爆散した。
「ふぅ……なんとか、勝てたか……」
しかし、安堵する間もなく、背筋を這う冷たい感覚が聖華を襲う。
変身を解き、街に戻った彼女に、奇妙な視線が注がれていた。
「……誰か、見ている……?」
◆
その夜、アパートに戻った聖華のもとへ、宇宙警備隊からの通信が届く。
『こちらゾフィー。レオ、警戒を怠るな。ダルゴスは、お前の正体に迫っている』
ゾフィー——ウルトラ兄弟の長兄が、自ら警告を発する異常事態。
事態は、確実にレオと地球を包囲しつつあった。
「分かってる……だけど、俺は……いや、私は、この星を護るって決めたんだ」
だが、その決意を冷たく嘲笑う影が、暗闇に潜んでいた。
「ふふ、レオ……お前の“もう一つの顔”、時間の問題だ」
ダルゴス将軍の次なる一手が、静かに地球を蝕み始めていた。